転倒検出,プライバシー保護 ,LiDAR

ヘルスケアに向けた三次元点群に基づく転倒検知

高齢者にとって転倒は重大な健康リスクであり,WHOは転倒が世界で2番目に多い偶発的な死亡原因であるとしています.
特に日本では,高齢化が進むこともあり,家庭内での死亡事故の主な原因となっています.
転倒は骨折や頭部外傷を引き起こし,要介護状態や生活の質の低下につながる可能性があるため,迅速な検出と対応が求められています.
既存の転倒検出システムには,加速度センサーやカメラを用いたものがありますが高齢者にとっては装着が煩雑であったり,プライバシーの懸念があったりします.一方で無線信号を活用した転倒検出が注目されていますが,精度の向上が課題となっています.
そこで本研究では,プライバシーを重視しつつ,高精度な転倒検出を実現するため,低コスト・非侵襲なLiDARを活用したシステムを開発しています.
本システムは,Hitonavi-µを用い,3D点群データを解析することで転倒を検出し,そのリスクレベルを「非転倒・低・中・高」の4段階で評価します.

発表論文

  • 山田翔太, 天野辰哉, & 山口弘純. (2023). Point Cloud-based Fall Detection for Healthcare Applications. 第 31 回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集, 98-105.
  • Yamada, S., Rizk, H., Amano, T., & Yamaguchi, H. (2023, November). Fall detection and assessment using multitask learning and micro-sized lidar in elderly care. In International Conference on Mobile and Ubiquitous Systems: Computing, Networking, and Services (pp. 280-293). Cham: Springer Nature Switzerland.
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