機械学習, 転移学習, サーモグラフィ, ウェアラブルセンサ, 温冷感, 時系列処理, 画像処理

生体センシングによる機械学習を用いた屋内居住者の温冷感推定

TSVNet_Method
快適な空調環境が労働生産性や学習効率を高めることがわかっている.それらが求められるオフィスビルや学校など多くの人が利用する屋内環境では,利用者の温冷感に配慮した適切な空調環境を実現することが求められる.しかし,これらの施設では利用者が求める空調環境を常に提供することは困難である.それは環境の空間的な不均質性,外気温の変化,人の密度変化などにより理想的な環境が動的に変化することに起因する.さらには衣服や代謝の影響により同じ空調環境であっても温冷感が個人で異なることもわかっており,全ての利用者の嗜好を考慮した空調環境を同一空間で実現することは困難である.本研究では,動的に変化する環境において温冷感を推定するためにウェアラブルセンサとサーモグラフィを用いて測定した生体データの時系列変化を反映した深層学習に基づく推定手法であるTSVNetを提案する.この手法では横断面的な入力データと時系列的な入力データを転移学習により組み合わせて推定を行う.

  • Hiroki Yoshikawa, Akira Uchiyama, Teruo Higashino, "TSVNet: Combining Time-Series and Opportunistic Sensing by Transfer Learning for Dynamic Thermal Sensation Estimation," IEEE Access, vol. 9, pp. 102835-102846, 2021. doi:https://doi.org/10.1109/ACCESS.2021.3097882
  • Hiroki Yoshikawa, Akira Uchiyama, Yuki Nishikawa, Teruo Higashino, "Combining a Thermal Camera and a Wristband Sensor for Thermal Comfort Estimation," Adjunct Proc. of the 2019 ACM International Joint Conference on Pervasive and Ubiquitous Computing (UbiComp 2019), London, United Kingdom, September 11-13, 2019. doi:https://doi.org/10.1145/3341162.3343813


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