
IEEE PerCom 2026
IEEE PerCom 2026にてメイントラック1件・併催ワークショップ5件の計6件の研究発表,ワークショップでの基調講演,パネルディスカッション登壇など

国際会議 · 2026
大規模災害発生時、通信インフラの一部が機能停止した状況でも、迅速かつ信頼できる状況把握のためには、現場端末からの報告を支える堅牢な通信手段が欠かせません。LoRa/LoRaWANは免許不要のサブGHz帯で長距離・低消費電力動作を提供するため、非常用IoTネットワークの候補として有望です。しかし、データレートが低くエアタイムが長いため、多数ノードが同時送信すると衝突が多発し、中央制御が使えない非常時には優先度制御も難しいという課題があります。

本研究では、ハザードマップと3次元伝搬マップをあらかじめ各ノードに分散配置し、各ノードが他ノードのおおよその位置と緊急度を推定しながら自律的に送信タイミング・周波数チャネル・Spreading Factorを調整する、環境認識型の分散スケジューリング手法を提案します。定式化は確率分散モデルに基づき、自律的な衝突回避と優先度制御を同時に実現します。
レイトレーシングに基づく都市モデル上のシミュレーション評価では、従来手法と比較して最大7倍のスループット向上を達成しつつ、高優先度メッセージの早期到達と現実的な衝突率を両立しました。中小規模の非常用LoRaネットワークにおいて、環境情報を活用することで分散スケジューリングが実効的に機能することを示しています。